<aino時代箪笥の特徴>
その一、「木の呼吸」
14年前、フィンランドログのキッドで建てた6畳一間がaino丸太小屋の始まりです
当時姉から譲り受けたローチェストが「どうしてもログ壁としっくりしない」が
ainoのモノづくりの発起点にあります
そのローチェストは一枚板の良い素材にも係わらず表面が塗装コーティングされていました
「木が呼吸していない」が木の息吹のある部屋に馴染まなかったのだと理解しました
そこで
箪笥の木肌に塗装によるコーティングや膜を施すことを拒絶することにしました
視線を跳ね返すことなく吸収してくれる木肌
光沢や煤光りは長い時間磨かれてきた時代によるものを再生しています
その一、「つつしみ」
各々の古民家に直接出向いて買い受けるということを
‘初出し’と書いて‘うぶだし’と呼びます
13年も初出しを生業としていますと
持ち主を失った途端 廃棄物と化してしまう家具を
どれほど目の当たりにしてきたでしょうか・・・
そこで
利己的な欲望は二の次にすることにしました。
未来に対して、地球や環境に対して、つつしみを以って制作をする
次世代にバトンタッチできるものを
その一、「優雅」
分りにくいかもしれませんがaino店主の言をそのまま載せましょう
「時の流れとか時代が培ってきたものは
おいしい水や空気とかがお金には代えられないような
そんなものをはらんでいる。
真に良いものは手間もかかってお金もかかるけれど
そばにあるだけで、ほっとさせてくれる。
優雅な気分になれる。
決して裕福ではない。
貴族的な裕福さではない。
だから僕の箪笥は派手じゃない。成金でもない。
できれば頑張って生きてきた人が
さりげない報酬として手に入れて欲しい。
優雅というご褒美みたいなもの
まぁ、僕自身は優雅というよりは遊我という感じだけど・・・」
その一、
恥ずかしながらainoは夫と妻の二人三脚、家内工業です
それはそれで
とても素晴らしい制作環境だと認識することにしました
仕入れから仕上げまで
aino店主江前永一が責任を持って作りましたという
そんな証を箪笥に残したいという思いから
エイイチ・アイノの焼き印をペタンと押さしてもらっています
その一、師匠は江戸の職人技
箪笥をバラバラにすることで数々の匠の技術が解き明かされます
ばらした箪笥が組み上げるべき箪笥を教えてくれる
箪笥のことは箪笥に教わった
素晴らしい師匠連に敬服! |